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Take No Prisoners / Lou Reed

ルー・リードの訃報に触れてとっさになにか書こうとしたものの、普段できないことがいきなりできるようになる訳もなく時間ばかり経過してしまった。

とりあえず彼のソロ作品のなかでもとくに気に入っているライブ盤"Take No Prisoners"でも取り上げつつ、その場で思いついたことをだらだら羅列していくことにする。

 

 

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1978年9月リリース、オリジナルは米Arista。

 

ずっと感じていたことなんだが、ルー・リードのギター・サウンドへのこだわり方というか方向性ってニール・ヤングと共通する面があるように思う。このあたりまったく言語化できていないんだけど、エレキギターのノイズをどんなふうに扱うか、またどの程度重要視するかといったあたりというかなんというか。

それが極端な形で現れたのが例の"Metal Machine Music"であり、ひとつの完成を見たのがこの"Take No Prisoners"におけるギターサウンドだったりするんじゃないかと。

ちなみに自分はわりと"Metal Machine Music"は行ける口である。むしろ聴きはじめの頃は"Berlin"のほうがしんどかった。重いのはどんと来い、しんどいのは勘弁といった具合で、"Sad Song"という「ご褒美」目当てに聴いているうちに耐性がついたが、最初はえらいしんどいものを買ってしまったと途方に暮れたものだ。

まあとにかく、このアルバムの録音・制作において得られた成果を考慮すれば、当時彼が取り入れていた「ステレオ・バイノーラル・システム」だってたんに目新しいものに手を出してみたというだけでは済まされないものがあったはず。

 

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ミキシングとマスタリングに、なにげにアクセプトを発掘したことでも有名なマンフレッド・シュンケが関わっている。

彼はこのアルバムで使用されたステレオ・バイノーラル・システムの開発者であり、Delta-Acusticというレーベルでヘッドホンリスニングに特化したアルバムの制作を手がけたりもしている。このレーベルのリリースって数枚しかないんだが、いまだにオフィシャルでCD化されていないのがほとんどなんじゃないだろうか。

ミキシング作業はシュンケの本拠地でもあるドイツのデルタ・スタジオで行われている。カンもここでシュンケの協力の下、ステレオ・バイノーラルによって得られる独特の音場を活用したアルバム"Flow Motion"を制作している。

じつはブログの更新が遅れに遅れたのは、このあたりからたどってカンのアルバムをiTunesロスレスで取り込み直したりしていたためだったり。

 

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マスタリングはおなじみスターリング・サウンドである。まあこれはドイツ盤なんですけどね。

 

このアルバムに至ってひとつの完成を見たギターサウンドは、よりシェイプアップされ"The Blue Mask"〜"New York"へと発展していくことになる。が、この段階ではまだバンド編成の面においては試行錯誤中であったことも伺える。

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必ずしも技術的に優れているバンドとは言いがたいが、このライブにおける演奏は非常にこなれたものであり、ひたすら喋りまくるルー・リードにバンドが追随していく様は時にザッパやマイルスのバンドすら想起させる(大げさ)。

ところでジャケット見開きのちょうど折り返し部分にどかんと顔があるせいで、子供がお札の肖像部分を折って遊ぶみたいに表情が変わるようになっちゃててすごい気になるんですけど……

 

 

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この盤は独RCA、PL89356(2)。

 

 


とりあえず頭の一曲。開始までさんざん焦らされるのがまたたまらない。

 

歌以上に喋りが特徴的なアルバムなので本当はそちらについても触れるべきなのはわかっているんだが、英語力が追いつきません。ラジオ・ブルックリンとか言ってるのはパティ・スミスに対する皮肉なんだろうか。

 

 

 

Take No Prisoners

Take No Prisoners