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G-Force / G-Force

LP #Jet #Castle Classics

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G-Force / G-Force

A1: You
A2: White Knuckles / Rockin' and Rollin'
A3: She's Got You
A4: I Look at You
B1: Because of Your Love
B2: You Kissed Me Sweetly
B3: Hot Gossip
B4: The Woman's in Love
B5: Dancin'

 

1980年5月30日リリース。ゲイリー・ムーア率いるハードロックバンド、G-FORCE唯一のアルバム。

 

ゲイリー・ムーアは1979年7月、フィル・ライノットと口論の末アメリカ・ツアー中のTHIN LIZZYを離脱。

友人のグレン・ヒューズ(当時LAに住んでいた)を訪ねた彼はそこで新たなバンドを構想、メンバーを集めつつJetレーベルとの契約をとりつけた。

 

グレン・ヒューズは結局参加せず、集まったメンバーは以下の3人。

  • マーク・ナウシーフ (Dr)
  • トニー・ニュートン (B)
  • ウィリー・ディー(Vo)

 

マーク・ナウシーフはリジィ時代に共演済み。

トニー・ニュートンモータウンのセッションプレイヤーで、スティーヴィー・ワンダーマーヴィン・ゲイをはじめ数々のレコーディングに参加、トニー・ウィリアムスのTHE NEW LIFETIMEメンバーでもあった人物。

それとウィリー・ディー(Vo)ってのは知らない人だと思ったら、CAPTAIN BEYONDの3rdで歌っていたウィリー・ダファーンと同一人物のようだ。

リズム隊の2人はまさに腕利きスタジオ・ミュージシャンといったおもむきで、このアルバムでもしっかり仕事をこなしつつ実力の一端を示している。

アルバム中のストリング・アレンジとサックスはトム・スコットが担当。

他にヨアヒム・キューンがキーボードを弾いているらしく、サポートの面子もわりと豪華である。

 

アルバム制作は1979年12月から翌1月にかけて、LAのCherokee StudiosとRecord Plant Studiosで行われた。

プロデュースはバンドメンバーの連名となっているのに加えて、アルバム中6曲でデニス・マッケイがリミックスを担当している。

 

 


 

楽曲はポップス寄りのハードロック、というのが基本的な印象。

しかしギターの音作りはかなりトンガッており、ライン録音によるトレブリーなサウンドでバリバリと弾きまくっている。

なかでもA2前半の"White Knuckles"は、VAN HALENを意識しているとしか思えない激しいギターソロ曲である。

 

ポップとハードのバランスがプログレハードを思い起こすが、G-FORCEの場合はAORやディスコ、あるいはソウルにも通じるような、どことなくブラックミュージックの香りがするポップさが特徴的。あと一部レゲエになったりもする。

B4"The Woman's in Love"のストリングスに至ってはもうBEE GEESかELOかといった具合である。関係ないけどこの曲のドラムはアルバム中ベストプレイだと思う。

 

このようにアメリカ市場を意識して制作されたアルバムであったが、バンドが早々に解散したこともあり結局アメリカでのリリースは見送られ、日本でも発売されなかった。

 

解散の原因だが、よく言われている話だとメンバーがライブでは実力を発揮しなかったためゲイリー・ムーアが失望したとかなんとか。

バンドのあまりにあっけない解散に予定を狂わされたJetレーベルのドン・アーデンは激おことなり、以降しばらくの間ゲイリーの活動は制限されることになる。

 

 


B3"Hot Gossip"のPV。この曲のみゲイリー・ムーアがリード・ヴォーカル。

リズム隊の二人がなにやら変わった楽器を使っていて目を引かれる。

マーク・ナウシーフの湾曲したタムはNorthドラムだろうか。

トニー・ニュートンのベースは普通のツインネックかと思いきや(その時点で普通ではないが)、よく見るとさらにエレキシタールの副弦みたいなものが貼られている変態仕様である。

Tony Newton Gear and Equipment

このページに写真があるが、ちゃんとフィンガーボードが付いていて単なる共鳴弦以上のナニカであることがうかがえる。

製作者のレックス・ボーグは、ジョン・マクラフリンのDouble Rainbowやミロスラフ・ヴィトウスのツインネック・ベースを手掛けたので有名な人。

 

 

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英Castle Classics、CLALP 212。1990年のリイシューで盤自体はフランス製。

  • マトリクス "CLALP 212 A1" / "CLALP 212 B1"
  • 両面ランオフに"A PORKY PRIME CUT"と"MPO"の書き込み

 

両面ランオフに"A PORKY PRIME CUT"の書き込みがあるので、ジョージ・ペッカムが手掛けたことがわかる。

まさかPorky盤だなんて考えもせず、というかむしろ「あ、レコード手頃な値段だしCDから買い替えとくか」ぐらいのノリで購入したので確認してみてびっくり。

"MPO"は仏プレス工場のクレジット。そのままMPOという会社名で、"Moulages Plastiques de l'Ouest"の略称らしい。

音はちょっと大人しいかも知れないがその分ぐいぐい音量を上げても破綻しにくく、盤自体もそれなりに厚みがあってしっかりしているので、これはわりと当たりだったと思う。

まあぶっちゃけこの盤と同じような値段で英オリが入手できてしまうんですけどね。ステッカー付き完品だとその限りではないのかもしれんが(未確認)

 

 

G-FORCE

G-FORCE

 

通常盤はあらかた品切れのようだ。

SHM-CDやらK2HDやらの紙ジャケで複数回リイシューされていて、日本での人気の高さが伺える。

探せば今回とりあげたLPと同時に出たCDリイシューとかが中古で安く手に入るかと。

なお、これまでに出たCDの波形を比較できるよう掲載しているとても有り難いサイトがあったのでリンクを張っておく。

r246c's room for GARY MOORE. G-Force「You」WAVE波形比較