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My Maria / B. W. Stevenson

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My Maria / B. W. Stevenson (1973)

A1: My Maria
A2: Be My Woman Tonight
A3: Sunset Woman
A4: A Good Love Is Like a Good Song
A5: Grab a Hold of My Soul
B1: Shambala
B2: Lucky Touch
B3: I Got to Boogie
B4: Remember Me
B5: Pass This Way

Jim Gordon: Drums on A1~A5, B1, B3
Joe Osborn: Bass on A1~A5, B1, B3
Larry Carlton: Lead Guitar on A1~A5, B1, B3
Larry Muhoberac: Keyboards on A1~A5, B3
Herb Steiner: Steel Guitar on A4, B2, B4, Mandolin on B4
Layton DePenning: Guitar on B2
Rodney Garrison: Bass on B2, B4
Donnie Dolan: Drums on B2
B. W. Stevenson: Acousitc Guitar

A1~A5 Arranged by Larry Muhoberac
B1 & B3 Arranged by Larry Carlton

Produced by David M. Kershenbaum

1973年リリース。アメリカのカントリーシンガー、B. W. スティーブンソンの3rdアルバム。

ジャンル的にはウィリー・ネルソンやクリス・クリストファーソン、おっさんジャケに定評のあるPURE PRAIRIE LEAGUEあたりと一緒にプログレッシブ・カントリーとか言われたりするようだ。

 

プロデュースは後にジョー・ジャクソントレイシー・チャップマンを発掘したりいろいろ大活躍することになるデヴィッド・カーシェンバウム。

 

アルバムはスティーブンソンの自作3曲を除いてジム・ゴードン、ジョー・オズボーン、ラリー・カールトン、ラリー・ムホベラックと一流どころのスタジオ・ミュージシャンが起用されている。あと今作の目玉である"My Maria"と"Shambala"の2曲を提供したダニエル・ムーア本人も、バックヴォーカルとして参加している。 

外部ライターとスタジオ・ミュージシャンを活用していわば「品質保証付き」の作品を作りつつ、スティーブンソン自身の3曲はよりパーソナルなメンバーで固めたといったところだろうか。

裏ジャケットにはスティーブンソンがアコギ一本で弾き語るB5"Pass This Way"の歌詞が掲載されており、彼自身の志向が伺える。

 

ちなみに自分の場合、偶然耳にしたA1"My Maria"におけるジム・ゴードンのプレイに惚れ込んだのがこのレコードを入手するきっかけだった。

ジム・ゴードンが参加した7曲はどれも期待通りの仕上がりで、爽快感のある曲調とビシバシ決まるドラムが魅力的なアルバムとなっている。ついでにシングル盤も欲しいけど今のところ見つけられていない。

 

 


タイトル・トラックでありダニエル・ムーアとスティーブンソンの共作であるA1"My Maria"は、シングル・カットされ全米第9位のヒットを記録した。

いやほんとこの曲におけるジム・ゴードンのプレイは素晴らしい。

太鼓もシンバルもスティックも全てをむっちゃいい音で鳴らしながら見事なコンビネーションで叩きまくり、それでいてタイムも完璧。まさに夢見心地の2分半といった具合だ。

 

 


ダニエル・ムーア作B1"Shambala"。これもシングル・リリースされた楽曲だが、リリースされた次の週には同じ曲をTHREE DOG NIGHTもリリース、そちらが大ヒットするという不運に見舞われた。それでも一応トップ100には入ったらしいが

正直この曲に関しては、いくらジム・ゴードンのプレイが素晴らしくてラリー・カールトンの編曲とはいっても、THREE DOG NIGHTのバージョンと比較してしまうとより売れるのはあっちだろうなぁとは思う。おまえが弱いんじゃねえ 俺が強すぎるんだ by 伊達臣人

 

聞くところによるとこの翌年にリリースされたスティーブンソンの4thアルバム"Calabasas"もジム・ゴードンのプレイが堪能できる仕上がりらしいので、現在"My Maria"の7インチともども探し中である。

 

 

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RCA Victor、APL1-0088。

  • マトリクス"APL 1-0088 A-21S" / "APL 1-0088-B-2S1S"

 

昔の輸入盤は商標の関係かなにかでメーカー名がマジックで消されたり上からシールを貼られたりしていることがあるが、この盤ではこともあろうにナイフで切れ込みを入れて剥がすという手段がとられている。 

 

それとこのレコードは見ての通りダイナフレックス Dynaflex盤である。

ダイナフレックスは1969年に米RCA Recordsが資源節約を主目的に開発した、それまでより柔軟性の高い素材を使用して薄く軽量にプレスしたレコードの商標で、その音質には賛否両論ある(たぶん否が多い)。

当然のことながら、いつでもビニールをたっぷり使った重量プレスができるならそれに越したことはないだろう。

しかしRCAがダイナフレックスを導入した数年後にはオイルショックが起こり、多くのメーカーがコスト削減のため使用するビニールの量や質について妥協を余儀なくされる。

こういった業界の流れを考慮するとむしろRCAの選択は先見の明があったし、単にビニールの量を減らした粗悪なレコードより素材の段階から見直してあるダイナフレックスは品質的に有利であったと言えるんじゃないだろうか。

要約すると「そりゃコストかかってる盤には及ばないけど、酷いのよりかはずっとマシ」みたいな具合であり、少なくとも最初からダイナフレックスでリリースされたアルバムに関して言えば気にならないものが多いと思う。

まあいくら米オリとは言えダイナフレックス盤にけっこうなお値段がついてるのを見るとちょっと微妙な気分ではあるけど。

 

 

 B. W. スティーブンソンの音源は一時期入手困難で、AmazoniTunes Storeも謎の再録版ばかりになっている。スティーブンソン本人は1988年に亡くなっているが、権利関係を回避するため死後に差し替えたとか?

My Maria: Calabasas

My Maria: Calabasas

 

だがいつの間にか米Collectables Recordsからこのアルバムと次の"Calabasas"を1枚にまとめた2in1のCDがリリースされていた(同時に1stと2ndの2in1もリリースされている)。なぜかAmazonのページだとアーティスト名がストーン・ローゼスになっていたりするのだが